テニスコーチの基礎を学ぶため、石垣島から上京し、弊社のテニスコーチ養成学校であるGODAIスポーツアカデミー(以下、GSAと省略)に入学。その後、現在は船橋支店の期待のルーキーとして活躍されている小松コーチに話を聞いてみました。
インタビュー回答者:小松 郁海コーチ
22歳/沖縄県石垣市出身/硬式テニス歴10年、コーチ歴1.5年(GODAIスポーツアカデミー出身)
―—GSAで学んだことと実践との間にギャップはありましたか?
小松/正直、ギャップはそれほどありませんでした。GSAで学んだコーチの基礎理論とインターン先での経験が本当に役立っています。基礎理論とは大きく4点あります。
特にアシスタントコーチの動き方は、徹底的に叩き込まれました。そのおかげで、インターン先で「良い動きするね!」と褒められることが多かったです。学生の身分でありながら、アシスタントコーチとして現場に立つ機会が多かったので、今ではその経験がとても大きかったと痛感しています。
- 礼儀正しさと感謝の気持ちの重要性
- 対人コミュニケーション(挨拶)
- アシスタントコーチの動き方
- ショットの教え方(基礎~初中級)
アシスタントコーチの動き方について、一言で表現すると“レッスンを円滑に終えること”だと捉えています。
- 移動、走る
- 安全管理
- 盛り上げる
- ドリルに応じたセッティング
- 全体ローテーションの仕方
- 手出し、ラケット出しのボール配分 など
上記について、座学からロールプレイ、実践まで、細かく言語化されたGSAのカリキュラムは、本当に充実していたと思います。次の目標は、学んだ基礎理論に、プラス自分の個性を生かしたコーチングができるようになることで、個性的なコーチングを身に付けることに取り組んでいます。今では、少しずつメインコーチを任せていただく機会が増えてきましたが、お客様が担当コーチに求めているのは、そのコーチにしかないコーチングだと思います。コーチングの基礎理論だけだと、ファンの獲得につながりにくく、一人ひとりのお客様の課題に合わせた臨機応変な対応(オリジナリティ)が必要です。新しいテニス技術に関する情報を積極的に収集しつつ、レッスンに並行して取り組んでいた選手活動を通じた生の体験も、今後もっと増やしていきたいと考えています。
―—実践経験を着実に積み重ねているなか、テニスコーチとはどのようなお仕事だと感じましたか?
小松/様々な人の人生にちょっと楽しさを加える仕事だと思います。テニスの上達に貢献するだけではなく、テニス仲間との会話、これまでできなかったことができるようになった達成感、適度な運動によるストレスの発散など、テニス以外の楽しさを提供できるのが、テニスコーチの素敵なところだと思います。色々なわくわくを提供できるお仕事である一方、お客様ごとにレッスンに求めるニーズが異なる可能性があることを忘れてはいけません。
テニスが上手くなりたい、試合で勝ちたい、友達を作りたい、適度に運動したいなど
様々なニーズがある前提で、お客様一人ひとりのパーソナリティをしっかり理解し、できる限りお客様の細かいニーズにオンコートでも、オフコートでも応えられるコーチを目指したいと思います。実は、私の母がGODAI船橋の生徒として通っていますが「週一の楽しみだよ!」と言ってもらったときは、この仕事のやりがいを改めて感じました!現在、仕事のモチベーションは高く、非常に楽しく仕事に取り組んでいます。
―—これまでで、一番苦労したエピソードを教えてください。
小松/レディーストーナメントクラスの代行です。女性のハイレベル層のお客様に、ショットの矯正ではなく、ダブルスのフォーメーションの矯正(動き方やショットの配球などをコーチング)するクラスです。自分の知らないお客様をスポットで担当することのメンタル的な不安と、今、猛勉強中のフォーメーションの矯正を実践でレクチャーする不安。そして、担当コーチと同じようにレッスンできるかの不安。この3点が相まって苦労した思い出があります。直近にもこの代行業務があり、今もその不安と戦っています(笑)。不安がありつつも、担当コーチから引き継いだドリルとそのドリルを展開するときのアドバイスのポイント、そして、お客様一人ひとりのパーソナリティの共有など、手厚いサポートがあるので、良い成長の機会としてとても前向きにこの代行に取り組んでいます。
代行をお願いした先輩コーチは、お客様の気持ちに対してよく気づくGODAIのコーチの一人です。お客様の性格を細かく把握しつつ、お客様が今何を感じているのか、どう思っているのかに気づき、そのお客様のテニススタイルを理解された上で、その瞬間に適切なアドバイスをしている姿をよく見かけます。とにかく思考の瞬発力がすごいです。私が尊敬するコーチの一人ではありますが、そのコーチのキャラクターあってのコーチングスタイルが確立されている部分もあるので、全部を真似ることはできないと感じています。それでも、自分がお客様と接するときに、お客様の仕草や態度、表情や反応をどのようにして汲み取って、次にどのようなアクションを起こすべきかをそのコーチの背中を見ながら勉強し続けたいと思います。
―—最後に、地元石垣島でのテニスの普及活動に対する想いを聞かせてください。
小松/GSA時代から多くの人たちに話していることですが、地元でテニスをされている方を多く集めたテニスキャンプをやりたいです。最近、石垣島に帰ったのですが、その際に地元のテニス協会の方やテニスクラブの関係者にキャンプの話をしたら、想像以上に反応が良くてびっくりしました。協力的な現地の人の暖かみを感じたことで、地元への恩返しの気持ちがさらに強くなりました。石垣島はテニスができる環境がない訳ではありませんが、もっともっとテニスを中心に地域を盛り上げるチャンスがたくさんあると思っています。石垣島ならではの観光地を巡りながら、テニスで現地の方とつながりを深めることができるので、楽しいイメージしかありません(笑)。そして、地元を離れ、テニスコーチして頑張っている姿を地元の子どもたちに見せて、何か良い刺激を提供したいなと思っています。
石垣島でのテニスキャンプを3年以内に実現します!!
新入社員のフレッシュさが残りながらも、成長の軌跡を順調に残していることをこのインタビューで感じました。奥底に熱い想いを秘めている小松コーチが、先輩たちから様々なことを吸収する度に大きく、そして逞しくなっていく姿をこれからも応援したいと思います。(記事作成者_坂口)